かじた先生のバイオリン教室

かじた先生のお話2

オイストラフに会ったのは私が4歳のときでした


そうです、当時バイオリンの先生から薦められレコードを買ってきて聞き始めたころ、実際に彼の演奏を聴くチャンスがやってきました。

場所は宝塚大劇場。あの歌劇で有名な場所です。

ハイフェッツが動ならばオイストラフは静などと比べられたりしますが、
いやいや彼の内面から湧き出る情熱と、あの甘いバイオリンの音色は、誰にも真似できるものではありません!何もわからない私ですら魅了しました。

以来彼のバイオリンを聴きまくりました。
特に彼のブラームスとチャイコフスキーのコンチェルトは最高です。機会があればぜひ聞いてみてください。


それでまたサインをもらいに行ってきたわけですが(このころからミーハー)、ほっぺのぽちゃぽちゃしたおっちゃんという印象しか覚えていません。
でも彼に逆にほっぺたを触られ頭をなでなでされたことをかすかに覚えています。

そうなのです、当時かわいかった私は(自分で言うなっ!)後にイ・ムジチのメンバーにもみくちゃにされたり、いろんな演奏家の楽屋にちっこいバイオリンケースを抱えながら入っていくと、「ぼく、バイオリン習ってるんだ」とばかりに頭をなでられたり、子供のころは結構人気がありました(笑)。そして必ずやってたことが握手!どんな手でああいう音が出るんだろうといつも左手を差し出していました。日本人の私にとって外国の人は体も大きいし、なんといっても手がでかかった!ほわっと柔らかい手で私の手を包み込むように握手していただきましたよ。やはりバイオリンっていうのはああいう体格してる人の楽器なのでしょうね。あんまり痩せてスマートな人が弾くようなもんじゃないような気がしますが・・・???

オイストラフは何かで読みましたが、人間としてもとても良い方で、たくさんのプレーヤーたちに信頼されていたそうです。写真見てるだけで音が聞こえてきませんか?

ギドンクレメル(まるで怪獣の名前)は彼の愛弟子です。
しかしクレメルはオイストラフとまったく違い、とても機械的な弾きかたをします。それほど上手いという意味でもあるのですが、あの師匠からこのような弟子がって感じです。正反対。
一度コンサートで録音した自分のバイオリンを流して一緒に弾くという、当時は斬新なことをやってのけました。私はびっくりしてしまいました。彼の演奏は私にとっては機械的にパーフェクトな感じがして、ちと人間味に欠ける演奏なのですが、最近はほとんど耳にしなくなったので、また機会があったらぜひ演奏を聴いてみたいです。